半側空間無視の評価として、Fluff testというものがあります。今回、Fluff testについて調べてみたので、まとめていきたいと思います。
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目次
Fluff testの概要
Fluff testは、半側空間無視の中でも、身体空間に対する無視を検出するのに有効な評価方法となります。
ここで、身体空間に対する無視について説明していきます。
身体空間の無視があると、自分の体の病巣側の反対側(右病変があれば左側)の認識力が低下する状態です。
標準化されたADL評価方法であるA-ONEでは、身体空間の無視として、
半側身体無視または半側身体不注意を定義付けており、それによると、
脳の損傷側と反対側の身体に対して示される一側性の刺激に対して報告、反応、あるいは向くことができない。
感覚処理の障害、あるいは注意の障害によって生じる可能性があり、四肢を無視したり、四肢の使い方の障害を引き起こしたりする。
半側身体無視は、左側の体に生じることが多い。
観念性失行は除外する。
A-ONE認定評価者講習会 講義資料
とあります。
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この障害では、ADL上で障害側の四肢に服を着せなかったり、障害側の肩に服が引っかかっているのに直そうとしない、髭剃りで障害側の剃り残しがある、歯磨きで障害側を磨かないなどが観察されます。
さて、Fluff testですが、上記のような自分の体の認識力の不十分さによる半側身体無視の障害の度合いを把握するのに適している検査です。
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Fluff testの評価方法
Fluff testでは、直径2㎝からなるステッカーを用います。
ステッカー計24枚を、対象者の
・体幹正中を挟んで左右3枚ずつ
・右下肢に6枚
・左下肢に6枚
・左上肢に6枚
に貼り付けます。
出展:Cocchini G, Beschin N, Jehkonen M: The fluff – test : A simple task to assess body representat ion neglect. Neuropsychol Rehabil. 11: 17 – 31, 2001.
セラピストは対象者を椅子に座らせて、目隠しをしてからごくわずかな圧力でステッカーを貼っていきます。
この時、何枚のステッカーを付けるかは教えません。また、セラピストは対象者に話しかけながら、ステッカーを貼るのに気が逸れるようにします。
セラピストはステッカーを貼り終えたら、「今から体に貼り付けたステッカーを全て手にとって集めてください」と検査を開始します。
この時は目隠しはしたままです。
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Fluff testの結果の解釈
Fluff testにより、半側身体無視が認められるような場合、集めることができた(見落とした)ステッカーの数に左右差(割合)が生じるでしょう。
また、ステッカーを集めるのにかかった時間も指標になります。
全てのステッカーを集められたとしても、時間が短いのと多くの時間がかかったのとでは質的に異なります。
Fluff testの結果と、ADL動作における半側身体無視の現れ方の両方の評価から、問題点を抽出することが求められます。
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