解剖学や運動学を勉強するためには、臨床に役立つことをセットで覚えていくことでその理解が進みます。今回、臨床で絶対役立つ手関節に関する解剖、運動学についてまとめていきたいと思います。これを参考にしながら、解剖学の教科書と照らし合わせてみると、理解が深まると思います。
目次
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臨床場面で手関節の重要性を感じる場面
臨床において手関節の動きや可動域はかなり重要です。
その理由として、
①物品操作に必要
②支持として重要
③力の発揮に必要
ということが挙げられます。
①の物品操作に必要ということに関しては、私たちは例えば食事の際に箸を用いますが、箸をもっている時の手首の傾きはどのようになっているでしょうか。
おそらく手関節掌背屈中間位からやや背屈位となっていると思います。
日常生活では、手関節は中間位からやや背屈位を保つことで抹消の自由が保障され、物品操作が可能になります。
頚髄損傷の方で、手関節背屈の自動運動が生じない方では、カックアップスプリントを作成することがあると思います。
スプリントによる固定制で手関節を背屈位に保つことで、物品操作が行いやすいようにしているのです。
②の支持に必要ということに関しては、例えば床に座り込む、あるいは床から立ち上がることを想像してください。
その時の手首の状態は、おそらく90度程度背屈しているでしょう。
手首がしっかりと背屈するだけの可動域が保たれていることで、支持の際により大きな安定性を作ることが可能になります。
③の力の発揮に必要ということに関しては、我々が指を力強く握る時には、おそらく手関節は背屈位になっているのではないでしょうか。
手関節の背屈は、より大きな手指の屈曲を促し、それが力の発揮へとつながります。
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日常生活に必要な手関節の可動域はどの程度か
リハビリテーションを行っていくにあたって、手関節の関節可動域がどの程度保たれているかということは大切な要素になります。
日常生活で必要な最低限の手関節可動域としては、
・背屈40度
・掌屈30〜40度
・橈屈、尺屈ではやや橈屈が必要
となっています。
ただし、畳の上で生活を行っている方では、床への立ち座りを考えると背屈40度ではかなり厳しいかもしれません。
あくまでこれは参考可動域ですので、リハビリテーションを行う際の目安にしてもらえればと思います。
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手関節はいくつかの関節が組み合わさっている
手関節は複合的な関節です。
手関節を構成するものとして、
・遠位橈尺関節
・橈骨手根関節
・尺骨手根関節
・手根中央関節
・手根骨間の関節
があります。
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橈骨手根関節と手関節背屈
橈骨手根関節は、橈骨と近位手根骨(骨豆状骨、三角骨、月状骨、舟状骨)で構成される関節です。
橈骨手根関節はかなり重要な関節です。
それは、橈骨手根関節は手関節の背屈運動に大きく関与しているためです。
ちなみに手関節の掌屈は手根中央関節が大きく関与しています。
その割合としては、手関節背屈では、
橈骨手根関節が66,5%、手根中央関節が33,5%だと言われています。
なんと6割以上が橈骨手根関節により運動が生じているということになります。
次に、手関節を自然に背屈させてみてください。
どうでしょう、手関節は橈屈、尺屈のどちら側に傾いたでしょうか。
おそらく橈屈側だと思います。
前途しましたが、物品操作には手関節の橈背屈が重要だと述べました。
自然に物品操作が行いやすい方向に動いていくということになります。
このことから、手関節背屈の動きを改善、または確保していこうと思うと、リハビリで動かす際には橈屈方向の動きも出していかなければいけないということになります。
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手根中央関節と手関節掌屈
手根中央関節は、手根骨の近位列(骨豆状骨、三角骨、月状骨、舟状骨)と遠位列(有鈎骨、有頭骨、大菱形骨、小菱形骨)によって構成されている関節です。
手根中央関節は、手関節掌屈運動に大きく関与しています。
前途しましたが、手関節背屈は橈骨手根関節になります。
その割合としては、手関節掌屈では、
橈骨手根関節が40%、手根中央関節が60%だと言われています。
6割以上が手根中央関節により運動が生じているということになります。
次に、手関節を自然に掌屈させてみてください。
どうでしょう、手関節は橈屈、尺屈のどちら側に傾いたでしょうか。
おそらく尺屈側だと思います。
このことから、手関節掌屈の動きを改善、または確保していこうと思うと、リハビリで動かす際には尺屈方向の動きも出していかなければいけないということになります。
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手根中央関節と橈尺屈
橈屈や尺屈運動は、ほとんどが手根中央関節により生じているといえます。
手根中央関節の動きが悪い際には、手関節掌屈に加え、橈尺屈の動きも悪くなるということをセットで理解しておくとよいでしょう。
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手関節の運動と筋
手関節掌屈
尺側手根屈筋、長掌筋、橈側手根屈筋が関与し、尺側方向への力が大きくなっています(掌屈すると自然に尺屈方向への運動が起きやすい)。
手関節背屈
尺側手根伸筋、長・短橈側手根伸筋が関与し、これらは橈側方向への力が大きくなっています(背屈すると自然に橈屈方向への運動が起きやすい)。
橈屈では、長・短橈側手根伸筋と、橈側手根屈筋が同時に働くと、橈屈が生まれます。
尺屈では、尺側手根伸筋と、尺側手根屈筋が同時に働くと、尺屈が生まれます。
臨床で筋肉のことを考える際に大切なことは、協働筋があることです。
例えば、手関節背屈を考えてみます。
前途したように、手関節背屈には尺側手根伸筋、長・短橈側手根伸筋が関与しますが、手関節背屈の補助的な筋としては指伸筋、示指伸筋、小指伸筋、長拇指伸筋があります。
手関節背屈の筋力が低下しているときに、尺側手根伸筋、長・短橈側手根伸筋の弱さをカバーしているのであれば、手指は補助筋の指伸筋、示指伸筋、小指伸筋、長拇指伸筋の働きにより伸展しているでしょう。
このことからいえるのは、手関節伸展のトレーニングをするときには、尺側手根伸筋、長・短橈側手根伸筋を鍛えたいのであれば手指は屈曲位として行われるべきでしょう。
このように考えていくと、筋肉と関節運動というのは興味深いものになると思います。
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仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる
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転職サイト利用のデメリット
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そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。
転職サイトは複数登録することも必要
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また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。
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