実習では、評価したことをまとめ、自分の考えを統合と解釈しながら治療計画へとつなげていくことが求められます。今回、事例報告の書き方について、まとめていきたいと思います。
目次
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⇨遂行機能障害リハ(GMT、自己教示法、問題解決訓練、TPM)
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起立と着座動作のリハビリテーション
⇨起立と着座動作が上手くいかないの原因分析〜誰でも理解できる筋活動とバイオメカニクス、脳機能との関連性も踏まえながら〜
感覚障害のリハビリテーション
⇨感覚障害のリハビリテーション!脳科学と伝統的リハを融合させる考え方と実践方法〜随意性の促進も見据えて〜!
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学生は事例報告がなぜ苦手か
スーパーバイザーをしていると、学生は評価まではなんとなく実施できるのですが、それを事例報告としてまとめるとなると、非常に悩むことが多くあります。
データが集まりすぎて、データ同士の関連性などを考えにくくなっていることが考えられます。
データ同士の関連性を考えるには、それなりの知識が必要ですが、学生はそもそも事例報告の経験が圧倒的に少なく、どのようにして進めていけばよいのかもわからないのかもしれません。
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学生の天敵は統合と解釈である
学生は統合と解釈がとても苦手です。
実習で「統合と解釈もしてきてね」と言うと、
次の日はA4用紙たった1枚程度しか書いていないということがよく見られます。
もちろん、量だけが重要ではないですが、内容もスッカスカです。
これは、前途しましたが、おそらく事例報告の経験値が圧倒的に少なく、何から書いていけば良いのかがまったくわかっていないと思われます。
しかし、統合と解釈は、書き方の手順を知っていれば、それなりのものに仕上げることも可能です。
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統合と解釈を行う際の基本的な考え方
統合と解釈は、リハビリテーションの目標を定めて、そこからアプローチを選択するために必要な過程となります。
そのため、統合と解釈では、
・対象者の作業遂行に影響する対象者の問題点
・対象者の作業遂行に影響する対象者の「+」の能力
・対象者の作業遂行を阻害する環境因子の影響
・対象者の作業遂行を促す環境因子の影響
を考えて、それを述べていくことが重要です。
一つ目の、「対象者の作業遂行に影響する対象者の問題点」では、すでに観察評価や検査測定などによりデータは集まっているので、対象者の作業遂行を阻害する問題点の関連性を考えていくだけで良いはずです(それが難しいのですが)。
2つ目の、「対象者の作業遂行に影響する対象者の「+」の能力」では、ICFで言うところの相対的独立性になります。問題点をカバーできるような対象者の能力が、うまく作業を遂行できることにつながることがあります。
よく対象者の+の側面を探すように言われるのはそのためでもあります。
3つ目と4つ目ですが、「対象者の作業遂行を阻害する環境因子の影響」「対象者の作業遂行を促す環境因子の影響」についてですが、環境因子というのは、本当に対象者がうまく作業を遂行できるかどうかということに影響を与えます。
例えば、左半側空間無視の方のトイレ動作で、便座への移乗の前に車椅子のブレーキやフットレストの管理が難しかったとします。
その時、普段ケアする機会の多い看護師や介護士がの対応によっても、対象者の自立度を高める、あるいは逆に阻害することが考えられます。
半側空間無視の場合、いかに対象者が左側への空間に対して気づきを得ていくかが大切です。
そのため、ケアする側は左空間を気づかせる、または意識できる声かけや対応が必要になるでしょう。
環境因子とは、このようなものも含まれますし、福祉用具のようなものも含まれます。
また、介護保険を以前利用したことがあるというような、対象者の経験も含まれます。
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もう少し具体的に統合と解釈の手順を述べます
前途したものはあくまで統合と解釈において大まかに必要な要素です。
そこで、ここからはより具体的にどのようなことを記載していけばよいかを考えていきます。
①対象者の全体像を述べる
ここでは、簡単に個人因子、社会歴などを述べて、発症からの経緯を述べます。
②現在の生活状況(作業遂行状況)を述べる
ここでは、基本動作、ADL、IADL、余暇の過ごし方など、現在どのような生活を送っているかを述べます。
③評価のまとめを述べる
評価のすべてを記述するわけではありません。
各評価(観察、検査・測定)の結果とそれに対する考察を行っていきます。
後に問題点を列挙していくはずですから、そのための根拠付けを行う過程になります。
・作業遂行能力が、そのような機能障害によって阻害されているのか
・作業遂行が、どのような機能によって促進されているのか
・作業遂行が、どのような環境因子によって阻害されているのか
・作業遂行が、どのような環境因子によって促進されているのか
・これらの要素から、「しているADL」「できるADL」に乖離が生じているのはなぜか、また、どのようにすれば乖離が縮まるのか
・そのことから考えられる対象者の「するADL」は何になるのか
などを記述します(具体的な現象を書きすぎるとごちゃごちゃになって迷ってしまうかもしれません)。
④対象者の今後の生活(目標について)を述べる
ここでは、今後の方針を打ち出していくという意味があります。
対象者、または家族のニード、個人因子や環境因子、機能障害との関係性や今後の予後予測、他部門の考えも合わせながら、セラピスト独りよがりの考え方にならないように注意が必要です。
必要性があり、現実性も兼ね備えた今後の生活の予測が重要になります。
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⑤問題点を列挙する
すでに問題点は述べられているのですが、今後の生活を達成するために、問題点に優先順位をつける必要があります。
⑥リハビリテーションアプローチについて述べる
問題点の優先順位が定まれば、各問題点に対するアプローチの仕方を述べていく必要があります。
問題点の解決に、
・機能障害の治療を行うのか
・能力障害を改善するための動作方法の学習や環境因子を用いるのか
・個人因子にも働きかけるのか
などを記述していきます。
⑦治療経過を述べる
治療経過では、治療前後の評価を比較して、
・どのようなことに変化があったか
・どのようなことに変化がなかったか
・それはなぜか
・なぜ改めて評価を行ったのか
・アプローチを変更していったのはなぜか
などを記述します。
学生の、対象者へのアプローチの考え方の過程が読み手に伝わるように記述できるかがポイントになります。
⑧今後の方針
学生にとっては一時期のリハビリテーションの提供ですが、対象者にとっては今後も生活は続いていきます。
・今後の目標や対象者にとって必要なことは何か
・それを達成するためにさらに必要な情報やアプローチは何か
・対象者がこれからの人生を満足して送るために必要なことは何か
などを検討し、記述するようにします。
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転職サイト利用のメリット
何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。転職活動をする上で、大変なこととして、、、
仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる
この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)
管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。
コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。
日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。
そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。
転職サイト利用のデメリット
デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。
それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。
そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。
転職サイトは複数登録することも必要
転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。
せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。
その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。
また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。
自分に合う合わないと言うこともありますから、そういった意味でも複数サイトの登録は大切かもしれません。
とにかく行動(登録)!管理人も登録経験あり!転職サイトのご紹介!
ネット検索にある転職サイトの求人情報は表面上の情報です。最新のものもあれば古い情報もあり、非公開情報もあります。
各病院や施設は、全ての求人情報サイトに登録する訳ではないので、複数登録する事で より多くの求人情報に触れる事ができます。
管理人の経験上ですが、まずは興味本位で登録するのもありかなと思います。
行動力が足りない方も、話を聞いているうちに動く勇気と行動力が湧いてくることもあります。
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管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。
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