認知症のリハビリテーションやケアにおいては、対象者が安心できる環境をいかに設定できるかが大切になります。
その際、対象者とのコミュニケーションをとりながら、ヒントとなるポイントを探っていくことが重要になります。今回、認知症の評価として、コミュニケーション面を中心とした視点を中心にまとめていきます。
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目次
認知症者のコミュニケーション能力
認知症の方は、例えばアルツハイマー型認知症の方では、進行の時期によってコミュニケーション能力に差があります。
例えば、初期の時期でのコミュニケーション能力では、
・失名詞
中期のコミュニケーション能力では、
・失語症(錯誤、失名詞、理解力低下)
後期のコミュニケーション能力では、
・言語障害(反響言語(おうむ返し)、保続、発生・発語器官の運動障害、無言症)
などがみられます。
これらの機能障害により、伝えたいことが伝わらないストレスや孤独感、不安感などの高まりは、周辺症状の出現や増悪につながることが予想されます。
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安心、納得できると行動が変化する
認知症者における周辺症状は、厚生労働省は約1ヶ月程度の治療で軽減できるとしているそうです。
認知症者の周辺症状は、対象者の考え方や思いから生じていることもあります。
原因がそのようなことにある場合、コミュニケーションをとることによって問題解決のヒントが得られる場合があります。
対象者とコミュニケーションをとることによって、対象者の訴えを捉えることができます。
しかし、これはしっかりと言葉になる場合や、コミュニケーション能力の障害によりうまく言葉にならない場合もあるでしょう。
そのような時には、対象者の今までの生活など、過去の情報が必要かもしれません。
例えば、携帯電話で家族に電話をかけたい方がいるとします。
しかし、家族への電話のかけ方がわからず(連絡先の画面を開けず)、
訴えを聞くと、「あいうえおあいうえおあいうえおあいうえお」と言うことがあるとします。
これは、対象者にとっては「あいうえお」→連絡先の画面だったのです。
このことを知らないと、ケアの場面ではスタッフは何を言いたいのかわからず、落ち着かない対象者に不適切なケアをしてしまうこともあるでしょう。
このようなケースでは、”連絡先の画面を開き、自ら家族に電話をかけれること”が対象者の安心感につながります。
普段からコミュニケーションをとっていると、誰のことを慕っているか、誰と連絡をとりたがっているかなどの情報が把握できます。
対象者との何気ないコミュニケーションがケアにおける重要な情報になることも多くあります。
西九州大学の上城先生が研修会で言っていましたが、
「対象者にとってのキーワード(我に返れる魔法の言葉)」を用いて、コミュニケーションを取りながら行動を修正していくことがポイントになります。
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周辺症状の改善に向けたコミュニケーションの勧め
前途した例のように、対象者にとって安心感につながるキーワードを知ることは、周辺症状の改善に非常に役立つと言えるでしょう。
周辺症状改善に向けたもうひとつの考え方としては、
認知症の方は何かに集中して作業活動を遂行できている時には周辺症状はみられないということです。
これは、我々が作業遂行をベースに生活を送ることで、欲求が満たされていることがうかがえます。
認知症の方が混乱や不安を感じないために、対象者が集中して取り組めるような作業を提供することで、対象者は現実世界の中で、安心感を持ちながら過ごすことができます。
そのためにも、コミュニケーションを図りながら、対象者が何に興味があって、どのようなことをしたいのか、どのようなことであれば集中して取り組めるのかなどを評価する必要があります。
一人で行うと良い場合もありますし、誰かを巻き込みながら取り組んでもらうことが良い場合もあります。
その辺りはトライ&エラーの繰り返しにより対象者に適切な作業を提供することができると思います。
リハビリ場面でうまくいったことは、病棟など対象者の生活場面にも取り入れることができるかもしれません。
リハビリ場面と生活場面での周辺症状の差を考えることも、リハビリ職種にとっては重要なケアのポイントになります。
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転職サイト利用のメリット
何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。転職活動をする上で、大変なこととして、、、
仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる
この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)
管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。
コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。
日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。
そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。
転職サイト利用のデメリット
デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。
それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。
そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。
転職サイトは複数登録することも必要
転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。
せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。
その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。
また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。
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