対象物を目で見てそれが何であるかを認知する場合、視覚・聴覚・体性感覚という情報を元に認知していきます。視覚的な情報においては、 Whatの経路とWhereの経路が重要になります。今回、対象の認知とWhatの経路、Whereの経路との関係についてまとめていきたいと思います。

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対象はどのように認知されるのか

対象物はどのように認知されるのでしょうか。

対象物が何であるかを認知するためには、頭頂葉、側頭葉、後頭葉における情報処理が重要になります。

具体的に言うと、

・視覚情報
・聴覚情報
・体性感覚情報

になります。

私たちの脳内では、視覚情報、聴覚情報、体性感覚情報が下頭頂小葉へ伝わり、対象物がどのようなものであるかを認知します。

下頭頂小葉についてですが、頭頂葉の頭頂連合野の一部であり、頭頂連合野の上側が「上頭頂小葉」、下側が「下頭頂小葉」と呼ばれています。

これらは頭頂間溝で分けられています。

下頭頂小葉は角回と縁上回から構成されています。

対象の空間知覚、運動知覚に関わる情報処理が行われている。また、体性感覚情報の統合による自己身体情報をもとに、自己の空間・運動知覚や対象物と自己との相互関係などの情報処理が行われると考えられている。また、運動前野と結びついた運動の発現や調節などの機能[2]、および前頭前野機能と結びついた注意の制御[3]など高次脳機能に関わる領域でもある。

https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E9%A0%AD%E9%A0%82%E9%80%A3%E5%90%88%E9%87%8E

私たちが目的ある行動を行うために、随意運動を発現していく中では、下頭頂小葉による情報処理が欠かせないというわけです。

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視覚の腹側経路と背側経路

視覚情報は、腹側経路と呼ばれるものと、背側経路と呼ばれるものの2つの経路を情報が伝わっていきます。

腹側経路を「Whatの経路」

背側経路を「Whereの経路」

と呼んでいます。

腹側経路(Whatの経路)では、「What」の意味である通り、「何か」ということについての情報が伝わります。

つまり、対象物の形や色について視覚対象の特徴を分析し、対象が「何か」を認識します。

背側経路では、対象物の位置や方向、奥行き、運動を分析し、対象の空間における位置や知覚する個体からの距離を検出します。

また、対象がどれくらい傾いているか(垂直性)と、それに対する姿勢のコントロールを関連付けます。

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背側経路はさらに2つに分けられる?

文献を調べている中で、背側経路が、腹背側経路と背背側経路に分けられることもわかりました。

腹背側経路は,対象の位置や運動の情報を意識に上る形で処理し,それらの知覚や対象の意識化に関わる「どこ系」の働きを担う。
したがって,腹背側経路の損傷は,半側空間無視のような対象の意識化の障害や,観念性失行,観念運動性失行のような行為の意識的制御の破綻を生じる。

背背側経路は,対象の位置や運動,そして形の情報をあまり意識に上らない形で処理し,適切な行為を引き起こす「いかに系」の働きを担う。
したがって,背背側経路の損傷は,視覚性運動失調に代表されるような行為の無意識的制御の破綻を生じる

平井 和美「視覚背側経路損傷による症状の概要」高次脳機能研究 35(2):199~206 ,2015

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Whatの経路の損傷ではどのような症状が見られるか

Whatの経路では、視覚情報が側頭葉に伝わります。

その中で、側頭葉にある名前や意味の情報と統合することで、対象物の意味や名称がわかります。

このことから、Whatの経路が損傷すると、視覚失認が生じることになります。

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Whereの経路の損傷ではどのような症状が見られるか

前途しましたが、Whereの経路は腹背側経路と背背側経路に分けることができると説明しました。

腹背側経路の損傷では、

・運動視症:対象物の動きがわからなくなる。

・視覚性注意障害:一度に限られた数の対象しか見ることができなくなる。
・半側空間無視
が生じる可能性があります。
背背側経路の損傷では、
・視覚性運動失調:対象に対し正確に手を伸ばせない(運動や感覚には問題がないにも関わらず)。
・把握の障害:視覚な対象を正確につかめない(対象の大きさに対して、指の開きが不正確)。
・自己身体の定位不全:自分が見た物体に対し、自分の体を正しく定位できない(ベッドや椅子、車椅子に対して体の向け方などが不適切)。
が生じる可能性があります。

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「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典

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