リハビリテーションを実施している中で、「胸部痛」を訴える方が時折みられることがあります。胸部痛がある場合には、積極的なリハビリを行わない、またはリハビリを中止するということがガイドラインにも示されています。今回、リハビリテーションとリスク管理として、胸部痛の訴えがある場合についてまとめていきたいと思います。

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胸部痛とリハビリの中止基準

胸部痛の訴えがある場合、「リハビリテーション医療における安全管理・推進のためのガイドライン」では、積極的にリハビリを実施しない、またはリハビリを中止するというようなことが示されています。

具体的な胸部痛の項目としては、
・安静時胸痛がある場合
・労作性狭心症の場合
・リハビリ実施前から胸痛のある場合
・中等度以上の胸心痛などが出現した場合
が挙げられます。

これらの中で、積極的なリハビリテーションを実施しないことに当てはまるのは、
・安静時胸痛がある場合
・労作性狭心症の場合
・リハビリ実施前から胸痛のある場合
となります。

また、リハビリテーションを中止することに当てはまるのは、
・中等度以上の胸心痛などが出現した場合
となります。

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胸部痛を生じる疾患

胸部痛は疾患の発症につながることも多く、そのため胸部痛を生じる疾患を把握しておくことが大切になります。
胸部痛を生じる疾患として、
・急性心筋梗塞、狭心症
・大動脈弁狭窄症
・解離性大動脈瘤
・肺塞栓
・自然気胸
などがあります。これらは、死亡する可能性もある疾患ですので、しっかりと把握しておく必要があります。

上記疾患の症状について軽く触れておきたいと思います。
急性心筋梗塞・狭心症:
心筋梗塞とは伸筋が虚血状態になり壊死している状態で、狭心症は虚血状態であっても壊死には至っていない病態です。

強い胸部の痛みや苦悶感が生じ15分以上持続するが、虚血状態が解消されなければ数時間以上続く。顔面蒼白になり、冷や汗、徐脈、血圧の低下、頻脈の上昇などを伴い、意識不明に陥ることもある

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E7%AD%8B%E6%A2%97%E5%A1%9E

脳血管障害や糖尿病を有している方の心筋梗塞では無痛性のものもありえるため注意が必要です。

大動脈弁狭窄症:
大動脈弁狭窄症は、大動脈弁の口が狭くなり、全身に血液が回らなくなる病態です。

  • 大動脈圧低下
    • 失神(Adams-Stokes症候群)
    • 狭心症様胸痛
    • 動悸
    • 胸苦
  • 左心不全
    • 労作時呼吸困難
    • 肺高血圧・肺水腫
    • 倦怠感・易疲労感

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%8B%95%E8%84%88%E5%BC%81%E7%8B%AD%E7%AA%84%E7%97%87

解離性大動脈瘤:

大動脈の血管が拡張ないし血管壁が解離する疾患

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%8B%95%E8%84%88%E8%A7%A3%E9%9B%A2

突然、胸あるいは背中に杭が刺さるような激痛が起こり、病状の進展につれて痛みが胸から腹、さらに脚へと下向きに移っていくのが特徴です。いきなり意識消失状態やショック状態となる方も少なくありません。裂けた箇所によって、また病状の進展によって、大動脈弁閉鎖不全や脳虚血症状(意識消失、麻痺)、腸管虚血症状(腹痛、下血)、腎不全、下肢虚血症状などの併発症状を引き起こすこともあります。

http://www.jsvs.org/common/kairi/

肺塞栓:
肺血栓は、肺の動脈に血栓がつまる病態です。

典型的な症状は息を吸うときの鋭い痛みで、胸膜炎の時の痛みと似ています。
肺動脈の血液が急にせき止められるので、肺動脈内の圧が上昇し、肺血管が太くなることや、血圧が下がり、心臓を養う冠動脈の血流が少なくなることも、胸痛の原因となります。
その場合は、前胸部の漠然とした痛みや、胸部圧迫感・不快感といった胸痛を生じることもあります。

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph78.html

自然気胸:
気胸とは、胸腔内で気体が肺を圧迫することで肺が外気を取り込めない病態です。

多くは突然発症する。呼吸をしても大きく息が吸えない、激しい運動をすると呼吸ができなくなるなどの呼吸困難、酸素飽和度の低下、頻脈、動悸、咳などが見られる。発症初期には肩や鎖骨辺りに違和感、胸痛や背中への鈍痛が見られることがあるが、肺の虚脱が完成すると胸痛はむしろ軽減する。痛みは人によって様々で、全く感じない人もいれば、軽微の気胸で激痛を感じる人もいる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%97%E8%83%B8

「胸が苦しい」「胸が痛い」などと訴えがみられた場合は1/3程度が危険性の高い疾患の可能性もあるとされているので、緊急性が高いかどうかを判断できる材料を把握することが大切になります。
もちろん、病院や施設で勤務されているのであれば、ナースやドクターに即座に報告する必要があります。

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緊急性の高い胸部痛

今までに、死亡する恐れのある胸部痛がある疾患を説明してきました。
上記のことから、緊急性を要する疾患における胸部痛の特徴として、
・胸部の激痛
・下降性(足に向かう)の胸痛
・突然起こる胸痛
・失神を伴う胸痛
は大変危険だと考えることができます。
心筋梗塞においては、上肢への放散痛がみられることもあるので注意が必要です。

胸痛だけでなく、その他の部分(皮膚、顔面)の状態やバイタルサインなども確認することも必要になります。

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転職サイト利用のメリット

何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。

転職活動をする上で、大変なこととして、、、

仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる

この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)

管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。

コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。

日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。

そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。

転職サイト利用のデメリット

デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。

これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。

それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。

そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。

転職サイトは複数登録することも必要

転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。

それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。

せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。

その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。

また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。

自分に合う合わないと言うこともありますから、そういった意味でも複数サイトの登録は大切かもしれません。

とにかく行動(登録)!管理人も登録経験あり!転職サイトのご紹介!

ネット検索にある転職サイトの求人情報は表面上の情報です。

最新のものもあれば古い情報もあり、非公開情報もあります。

各病院や施設は、全ての求人情報サイトに登録する訳ではないので、複数登録する事で より多くの求人情報に触れる事ができます。

管理人の経験上ですが、まずは興味本位で登録するのもありかなと思います。

行動力が足りない方も、話を聞いているうちに動く勇気と行動力が湧いてくることもあります。

転職理由は人それぞれですが、満足できる転職になるように願っています。

管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。

「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典

転職サイト一覧(求人情報(非公開情報を含む)を見るには各転職サイトに移動し、無料登録する必要があります)

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