我々はより高位の中枢による統合により正常な姿勢反射がコントロールされています。しかし、脳が損傷されると異常な姿勢反射が出現し、日常生活上で様々な影響を及ぼすことがあります。今回、姿勢反射の種類と特徴や、日常生活上における影響についてまとめていきたいと思います。

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姿勢反射の種類と特徴!日常生活にどのような影響を与えるのか!

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姿勢反射の種類

姿勢反射の種類は様々なものがあり、おおまかではありますが以下のようになります。

・ 緊張性頸反射(TNR)−上部頸髄レベル−

1. 非対称性緊張性頸反射(ATNR)
頸部の回旋→顔の向いた側の上下肢の伸筋優位
→反対側の屈筋優位

2. 対称性緊張性頸反射(STNR)
1)頸の屈曲→上肢屈筋優位、下肢屈筋優位
2)頸の伸展→上肢伸筋優位、下肢伸筋優位

・緊張性迷路反射(TLR)−延髄レベル−
1.背臥位→上下肢伸筋優位
2.腹臥位→上下肢屈筋優位
・緊張性腰反射
1.上半身を右に回旋したとき
1)右→上肢屈筋優位、下肢伸筋優位
2)左→上肢伸筋優位、下肢屈筋優位
・その他
1)側臥位→上側の上下肢の屈筋優位
→下側の上下肢の伸筋優位
2)立位→上肢屈筋優位
→下肢伸筋優位

この他にも、陽性支持反応、交叉性伸展反射、把握反射などがあります。

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各姿勢反射の特徴と日常生活上における影響

非対称性緊張性頸反射(ATNR)

非対称性緊張性頸反射(ATNR)は、
頸部の回旋→顔の向いた側の上下肢の伸筋優位
→反対側の屈筋優位
となる姿勢反射で、上部頸髄レベルで統合されています。

非対称性緊張性頸反射は、乳幼児が寝返りを習得するためには必須の姿勢反射となります。
それは、何か対象物に目線を合わせながらリーチ動作を行う中で習熟され、それが肩甲帯の動きにつながり、寝返りを行いやすくさせるためです。
理学療法士の石井慎一郎先生は、基本動作におけるリーチングの重要性を強く言われているのも有名です。

この反射が、脳卒中片麻痺者などにおけるデメリットは以下の通りです。
・麻痺側への首の回旋頻度が減ることにより、麻痺側上下肢の屈筋の筋緊張が高まってしまう。
・これらの屈筋優位が上下肢の関節拘縮につながってしまう。

メリットかデメリットどちらとも取れますがこの反射を利用することで、筋緊張のコントロールを行うことも考えられます。
例えば、
・筋緊張の低い上下肢の伸筋を促通するために麻痺側に首を回旋させる。
などが考えられます。

対称性緊張性頸反射(STNR)

対称性緊張性頸反射(STNR)は、
1)頸の屈曲→上肢屈筋優位、下肢伸筋優位
2)頸の伸展→上肢伸筋優位、下肢屈筋優位
となる姿勢反射で、上部頸髄レベルで統合されています。

対称性緊張性頸反射は、後で説明する緊張性迷路反射との組み合わせにより、乳幼児が腹ばい姿勢をとることに役立ちます。
我々は、この2つの姿勢反射により頭の位置が定位することができています。

この反射が、脳卒中片麻痺者などにおけるデメリットは以下の通りです。
・ベッド上臥位姿勢や、車椅子座位姿勢において、首の位置により上記のような優位状態となるので、筋緊張の異常亢進が促されやすくなる。
・寝返りや起き上がりにおいて、首を屈曲させると下肢伸筋が促通されてしまい、動作遂行の邪魔になってしまう。
・歩行時に下を向いて歩いていると、下肢伸筋優位となり、バックニー、股関節や臀部の後退がみられたり、遊脚相における下肢屈曲を作るのに妨げになる。
・移乗時に前を向いたときに、下肢屈筋が優位となり、麻痺側に十分な体重をかけることができなくなる。

緊張性迷路反射(TLR)

緊張性迷路反射(TLR)は、
1.背臥位→上下肢伸筋優位
2.腹臥位→上下肢屈筋優位
となる姿勢反射で、延髄レベルで統合されています。

緊張性迷路反射(TLR)は、頭部の位置により影響を受ける反射になります。

この反射が、脳卒中片麻痺者などにおけるデメリットは以下の通りです。
・背臥位による安静が続くと、上下肢の伸筋の筋緊張が亢進する。
・車椅子座位時に頭部の伸展(体感屈曲を伴う)により、下肢伸筋が促通され、ずっこけ座りの原因となる。
・リーチングにおいて、頭部伸展により上肢伸筋を高めようとしてしまう。
・着座時に下を向くと屈筋が優位となり、伸筋の遠心性収縮を利用できずに勢い良く着座してしまう。

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脳卒中片麻痺者では、姿勢反射による様々な影響を受けている可能性がある

普段の臨床場面を振り返ると、姿勢反射の影響により片麻痺者の動作遂行が妨げられている可能性があるかもしれません。
姿勢反射の知識を持っていると、臥床姿勢や車椅子姿勢における環境設定や、動作の誘導などにおいて治療計画を立てることに役立ちます。

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転職サイト利用のメリット

何らかの理由で転職をお考えの方に、管理人の経験を元に転職サイトの利用のメリットを説明します。

転職活動をする上で、大変なこととして、、、

仕事をしながら転職活動(求人情報)を探すのは手間がかかる

この一点に集約されるのではないでしょうか?(他にもあるかもしれませんが)

管理人は転職サイトを利用して現在の職場に転職しました。

コーディネーターの方とは主に電話やLINEを通してのコミュニケーションを中心として自分の求める条件に合う求人情報を探してもらいました。

日々臨床業務をこなしながら、パソコンやスマホで求人情報を探すというのは手間ですし、疲れます。

そういう意味では、転職サイト利用のメリットは大きいと考えています。

転職サイト利用のデメリット

デメリットとしては、転職サイトを通して転職すると、転職先の病院や施設は紹介料(転職者の年収の20-30%)を支払うことです。

これがなぜデメリットかというと、転職時の給与交渉において、給与を上げにくいということに繋がります。

それでも、病院や施設側が欲しいと思える人材である場合、給与交渉は行いやすくなるはずです。

そういった意味でも、紹介してもらった病院や施設のリハビリ科がどのような現状で、どのような人材が欲しいのかといった情報が、自分の持つ強みを活かせるかといった視点で転職活動を進めていくことが大切になります。

転職サイトは複数登録することも必要

転職サイトは複数登録しておくことが重要になるかもしれません。

それは、転職サイトによって求人情報の数に違いが生じることがあるからです。

せっかく転職サイトを利用するのであれば、できるだけ数多くの求人情報の中から自分の条件にあった求人情報を探せる方が良いはずです。

その分複数のコーディネーターの方と話をする必要がありますが、自分のこれからのキャリアや人生を形作っていく上では必要なことになります。

また、コーディネーターの方も人間ですから、それぞれ特性があります。

自分に合う合わないと言うこともありますから、そういった意味でも複数サイトの登録は大切かもしれません。

とにかく行動(登録)!管理人も登録経験あり!転職サイトのご紹介!

ネット検索にある転職サイトの求人情報は表面上の情報です。

最新のものもあれば古い情報もあり、非公開情報もあります。

各病院や施設は、全ての求人情報サイトに登録する訳ではないので、複数登録する事で より多くの求人情報に触れる事ができます。

管理人の経験上ですが、まずは興味本位で登録するのもありかなと思います。

行動力が足りない方も、話を聞いているうちに動く勇気と行動力が湧いてくることもあります。

転職理由は人それぞれですが、満足できる転職になるように願っています。

管理人の転職経験については以下の記事を参照してください。

「作業療法士になるには」「なった後のキャリア形成」、「働きがい、給与、転職、仕事の本音」まるわかり辞典

転職サイト一覧(求人情報(非公開情報を含む)を見るには各転職サイトに移動し、無料登録する必要があります)

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