在宅で生活をするにあたって、ADLの自立度を高めることはもちろんですが、IADLの自立度を高めておくことも重要になります。今回、IADL(買い物)における評価の視点と情報収集すべき項目についてまとめていきたいと思います。
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目次
在宅と非在宅での生活における違い
在宅と、非在宅(例えば施設)における生活様式は、異なる部分が多くあります。
施設では、食事が用意されたり、洗濯もお金を払えば頼めたり、掃除も業者さんが行ってくれるところが多いと思います。
一方、在宅においては、家事全般は基本的に自分、もしくは家族が行います(もちろん、訪問ヘルプサービスを利用することもあります)。
そのようなことから、在宅復帰にあたっては、ADLに加えてIADLについても詳しく情報収集や評価を行っていく必要があります。
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IADLの用語確認
IADL(Instrumental Activities of Daily Living)は、「手段的日常生活活動」のことで、
・調理
・掃除
・洗濯
・ゴミ出し
・買い物
・衣類の整理
・縫い物
・公共交通機関の利用
・健康管理
・家計管理
など、家事全般や管理的な要素を含んだ幅広い概念となっています。
病院に入院中は、ADLのことはしっかりとトレーニングを行いますが、いざ家に帰るにあたっての心配事や困りごとへの対処が不十分だったということもあります。
そのため、IADLにおける心配事や困りごとを解決するための準備を入院中から行っておく必要があります。
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IADL(買い物)における情報収集項目
ここで述べていくことは、IADLの活動項目全般にいえることです。
在宅での家事への関わり
今や男性も家事ができて当たり前みたいな風潮になっていますが、高齢の方においては本当に家事を一切行ってこなかった方もいらっしゃいます。
そのような方では、家事の経験が全くないのですから、新規課題としてスキルを獲得してもらうのか、もしくは家族や介助者に依頼するということになります。
また、以前家事を行っていて、今後もなんらかの形で家事を行っていきたいという希望がある場合には、家族や介助者の協力度や、対象者がどのような家事であれば安全に動作遂行できるかを評価、検討していく必要があります。
介護負担
家族の介護負担についてもしっかりと考えていく必要があります。
家事を家族が担うことによって、身体的、精神的、時間的負担が大きくなりすぎていないかを考えていく必要があります。
家族が遠方の場合、協力的な方が周りにいるのかといった視点も含めて検討することになります。
どのうような用具を使っていたか
在宅で、家事に関してどのような用具を使用していたかを把握しておく必要があります。
買い物に行くときには自転車または徒歩、自動車を使っていたのか、そのときのカバンはどのような種類のものかなども情報収集しておく必要があります。
対象者の能力に合った動作方法や機器選定も作業療法士は考えていく必要があります。
精神機能との関係
買い物における精神機能には、一人で外出できるだけの安全管理が行えるのか、また公共交通機関を利用できるのかなどの視点が必要になります。
外出範囲に関しても、近所の慣れたところであれば大丈夫なのか、誰かがついていれば外出しても問題ないのかなども評価しておく必要があります。
買い物では、買うものを計画的に考える遂行機能も必要になります。
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買い物に関する評価の視点と情報収集項目
買い物をする場所と移動手段
買い物をする場所は、自宅からどの程度離れているのでしょうか。
例えば、自宅から歩いて5分の場所に総合スーパーがあるのと、自転車で10分の距離にあるのとでは身体的な負担がかなり違います。
その道中も、人通りが多い道なのか違うのかなどによっても、道の選択を考えなければならないかもしれません。
また、地方の方であれば車移動が当たり前だったりして、車で買い物行っているというかたが多かったりします。
対象者の移動能力やその耐久性がどの程度あるかの評価が必要であり、買い物をすると帰りは荷物を持たなければならないため、その点も考慮する必要があります。
最近はスーパーによっては、宅配してくれるところもあるので、移動能力に乏しいかたは利用するということも考えられます。
遂行機能などの高次脳機能障害
前途しましたが、買い物をするには、
・食事の献立に従って材料を決める
・予算を決め、献立とのバランスを考える
・献立により、一回で買い物を済ませるor複数回に分けて買い物をする
などを計画していく必要があります。
もちろん、私のように無計画に買い物に行って材料を適当に買う場合もあります。
買い物ではさらに、
・冷蔵庫の中身や米の残(在庫)を確認する
・広告を見て商品を選ぶ
・わからないことがあれば店の人に尋ねることができる
・賞味期限や消費期限の概念がわかる
などの能力もときには必要になります。
買い物に必要な動作
買い物に必要な動作としては、
・移動(交通ルールを守りながら移動できるか)
・移動(段差や障害物、エレベーターやエスカレーターへの対応)
・移動(体力や耐久性)
・公共交通機関(電車、タクシー、バス、)の利用
・車の運転
・店内での移動(広い通路、狭い通路、ひとごみ)
・商品へのリーチ
・カートの利用
・会計(家計管理:お金の概念の理解、計算)
などが必要になります。
外出をする際には、公共のトイレに置いて排泄動作が行える能力も必要になるでしょう。
これらの項目に対して情報収集または評価を行い、買い物動作を独力で行うのか、環境・人的支援により行うのかを判断していきます。
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転職サイト利用のデメリット
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