痙縮と固縮のメカニズムや違いをまとめていきたいと思います。

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筋緊張について

痙縮と固縮を語る上では、まずは筋緊張について理解を深める必要があります。

  • 神経生理学的に神経支配されている筋に持続的に生じている筋の一定の緊張状態
  • 骨格筋は何も活動していないときにも絶えず不随意的にわずかな緊張をしており、このような筋の持続的な弱い筋収縮
  • 安静時、関節を他動的に動かして筋を伸張する際に生じる抵抗感
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AD%8B%E7%B7%8A%E5%BC%B5

我々は、筋緊張を自在にコントロールすることで、運動をスムーズに行うことができます。
この仕組みに異変が生じると、痙縮や固縮と言われるような筋緊張異常の状態となります。

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痙縮

痙縮とは、筋緊張が亢進している状態です。
痙縮は、上位運動ニューロンが障害(錐体路障害)されることによって生じます。

上位運動ニューロンとは、大脳皮質運動野などからの運動情報を下位運動ニューロンに伝える経路です。
有名なものには、皮質脊髄路があります。
皮質脊髄路については、以下の記事を参照してください。
皮質脊髄路の役割と脳画像における通り道

痙縮が起こるメカニズムについてです。
普段は、脳の働き(監督のような感じ)により、上位運動ニューロンが下位運動ニューロンをコントロールしています。
それにより、筋緊張を一定に保ったり、正常の範囲で筋緊張を高めたり緩めたりしています。
しかし、上位運動ニューロンが障害されることにより下位運動ニューロンを制御できなく(抑制できず)なってしまうため、伸張反射が過剰となってしまいます。
それにより、筋緊張の亢進がみられ、痙縮が出現します。
なお、痙性麻痺とは痙縮を伴う運動麻痺のことを指します。

痙縮筋は、筋肉を触ると正常の状態と比較して筋肉の硬さがみられたり、こわばりがあるように感じます。
なお、腱反射は亢進します。

痙縮筋では「折りたたみナイフ現象(ジャックナイフ現象)」がみられます。
これは、関節をセラピストが動かした際に、その途中で急に抵抗感が軽減する現象です。
ゆっくりと関節を動かすと抵抗感はないですが、スピードを上げて動かすと抵抗感が増すことが特徴です。

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固縮

固縮とは、筋緊張が亢進している状態です。
先ほど痙縮の話をしましたが、どちらも筋緊張が亢進している状態には変わりはありません。
しかし、そのメカニズムは異なります。

固縮は、錐体外路の障害によって出現します。
ちなみに錐体外路とは、錐体路以外の運動制御の経路の総称です。
錐体外路には、有名なものとして大脳基底核が関係する経路が有名です。

固縮が起こるメカニズムです。
錐体外路(特に大脳基底核)では、随意運動の調節の役割があり、スムーズな運動を実現させたり、姿勢の保持などに関わっっています。
錐体外路が障害されると、大脳基底核からの抑制が亢進し、ブレーキをかけすぎる状況になってしまいます。その結果筋緊張が亢進してしまいます(ここはあまりうまく説明できていません)。
なお、大脳基底核の障害では筋緊張の低下も生じることがあります。
大脳基底核については以下の記事も参照してください。
脳の構造と機能:大脳基底核の働きと機能障害、部位の同定

固縮筋は筋強剛とも呼ばれます。
その特徴は鉛管・歯車現象に代表されるように、関節を動かした際に最後まで抵抗があったり(鉛管)、抵抗が断続的に(歯車)みられます。
このような筋の硬さにより、関節運動がスムーズに行えくなってしまいます。

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